現在、楽天市場やヤフーショッピング、Amazon等の様々なECモールや、自社のECサイトがあります。そして、それぞれのECサイトでは、様々な囲い込み戦略をやっていますので、楽天ポイント、PayPayポイント、Pontaポイントなど、購入者はポイントを貯めたい、お得に買い物をしたいために、特定のモールで購入している方も多くいます。つまり、ネットショップを1店舗出店しただけだと、限られたお客様にしか出会えない、ということになります。
そのため、EC事業者にとっては、多店舗展開が必須の状況になっています。
複数のECサイトを運営すると、売り上げは上がります。しかし、店舗数の分以上に多大な労力が必要になります。
今回は、特に、在庫管理に注目してみましょう。
目次
- EC多店舗在庫管理の問題とは・・?
- ネットショップは24時間動いている
【各ECモールに分配する場合】
【各ECモールに在庫数全部を設定する場合】
- ネットショップは24時間動いている
- 複数ECサイトの在庫を管理するにはシステムの導入を!
- EC一元管理システムの在庫管理とは・・?
- 在庫数調整の具体的な動き
- 確保在庫の活用
- セット商品の在庫管理
EC多店舗在庫管理の問題とは・・?
楽天市場やヤフーショッピング、Amazonなど、ECの多店舗展開を行う場合、在庫管理にどのような問題が生じてくるか、具体的に考えてみます。
ネットショップは24時間動いている
ネットショップは、システムが販売してくれているので、夜間も眠りません。
1店舗で運営している場合は、ECサイトの機能によってその店舗に表示される在庫数は自動的に減りますので、在庫が無くなれば販売が停止されるか入荷待ち状態での販売ということになるでしょう。ですので、24時間動いていても人手は必要ありません。
では、複数店舗で運用する場合は、どうでしょうか。仮に商品が10個ある場合を考えます。
【各ECモールに分配する場合】
楽天市場とヤフーショッピングに5個ずつ設定したとします。
それぞれのECサイトにおいて、その在庫の範囲内で売れたのであれば、1店舗で運営しているときと同様に、ECサイト内の在庫数が減りますので、問題ありません。
しかし、例えばヤフーで購入する人が6個欲しい!と考えた場合、あるいは、1個ずつ5人が購入して、6人目の購入者が来た場合、ヤフーでの在庫は「0」になっているため、せっかく購入の意思がある方が訪れたにもかかわらず購入することができない・・・お店にとっては、売り逃しが発生してしまいます!
本当は、在庫数は合計で10個あったのですから、実際は販売できたとも考えられます。とてももったいない状況です。 これを防ぐためには、ヤフーの在庫がなくなりそうになったら楽天の在庫数を減らしてヤフーの在庫数を増やしておく、という作業が必要ですが、そのためには、夜間でも常に人が見張っていて在庫数の調整を必要が生じます。
【各ECモールに在庫数全部を設定する場合】
在庫は全部で10個あるのだから、各ECサイトに全ての在庫数を設定するという方法もありそうです。では、楽天市場にもヤフーショッピングにも10個に設定した場合は、どうなるでしょう。
想像に難くないとは思いますが、一度に、楽天市場でも10個、ヤフーでも10個売れてしまった場合は、実際の在庫数よりも多く販売してしまうことになりますから、売り越しが発生し、お客様に商品を届けられないということになります!これはお店の信用にもかかわることですので、絶対に避けなければなりません。
徐々に売れた場合でも、楽天市場で1つ売れたら、ヤフーショッピングの在庫も1つ減らす、という作業をしなければ、やはり売り越しが発生する可能性が出てきます。
以上見てきたように、複数ネットショップの在庫調整は、とても人手でできるものではありません。
複数ECサイトの在庫を管理するにはシステム導入を!
楽天市場、ヤフーショッピング、Amazonなど多店舗の在庫を一元管理するにはシステム導入がおすすめです。システムを導入することによって、休みの日でも夜中でも対応することが可能になります。
EC一元管理システムでは、在庫管理機能を提供しているものがありますので、その機能を確認したいと思います。
EC一元管理システムの在庫管理とは・・?
一般的な「在庫管理」というと、入荷時期、仕入れ価格、倉庫等の管理も含み、実在庫を管理するものもありますが、EC一元管理システムにおける在庫管理の機能の多くは、「複数ECサイト間での表示在庫数を調整する」ことに特化しているものがほとんどです。
在庫数調整の具体的な動き
EC一元管理システムの在庫管理システムを利用する場合、各ECサイトに全ての在庫数を登録しておきます。先ほどの例でいうと、楽天市場、ヤフーショッピング両店舗に10個と設定します。楽天市場で1個の商品が売れた場合に、楽天市場の在庫数は9個に減りますが、在庫管理システムを入れておけば、それで終わりではありません。システムがそれを感知して、ヤフーショッピングの在庫も9個に減らしてくれる、という機能です。
これを利用すれば、複数のECサイトに展開しても、売り逃しや売り越しの心配が激減します。
確保在庫の活用
心配が激減、と書きましたが、これだけで完全に心配がなくなるとは言えません。
在庫管理システムがいくら頑張っても、ECサイトの在庫表示の仕様により、在庫数が店舗に反映されるまでにはある程度時間が必要となっています。ですので、完全に全ての在庫数を登録しておいた場合、まれに売り越しが生じる可能性が出てきます。
それを防ぐためには、在庫管理システムに「確保在庫」機能がついていると安心できます。いわば予備を取っておくようなものですが、10個のうち2個は「確保在庫」として登録しておき、8個を各ECサイトに登録できれば万が一の場合には安心です。
もちろん、その商品の在庫数に余裕があるか、急激に売れるような商品なのか、広告を打つタイミングはどうか、など様々な条件によって登録を調整する必要はあります。
セット商品の在庫管理
商品によっては、セット商品で販売することもあるでしょう。その場合も、セット商品に対応した在庫管理システムであれば、問題はありません。
セット商品(AとB)と、その構成品である商品Aと商品Bがある場合、構成品それぞれの在庫とともに、セット商品の在庫も同時に在庫調整が可能になります。
例えば、Aが5個、Bが5個あった場合、セット商品の在庫数は5個で設定します。セット商品が売れた場合はもちろんセット商品の在庫数も、構成品の在庫数も4個になります。
一方、構成品Aのみが1個売れて4個になった場合は、構成品Bの在庫数は5のままで、セット商品の在庫数は4個になります。
このように、ECサイトの一元管理システムの在庫数連動機能を利用することで、大きなメリットが得られます。
○ヒューマンエラーの削減
○業務の効率化
○在庫数の把握
○業務の属人化からの脱却
もちろん、システムを利用する場合は、システムの利用料が必要になります。
また商品コードを整えて登録するなど、導入時に手数がかかる場合があります。
導入の手間がなるべく小さく済み、かつ、ニーズに合った機能を備え、自社の事業規模に見合った料金体系のシステムを選択することが大切です。
店舗が大きくなってしまうと、商品点数が増えたり、受注件数が増えていて、導入のハードルが上がってしまう可能性もあります。システム導入はまだ早いかな?と思っている方でも、今後さらに多店舗展開を進めていくのであれば、早いうちにシステム化しておくのが良いでしょう。
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