メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」内に手軽にネットショップを出店できるサービスです。
メルカリは聞いたことあるけど、「Shops」がついただけでどう違うの?という方に、出店するメリット・デメリットなども含めてご紹介します。
初めてネットショップを開設する方も、すでにEC運営中で店舗を増やしたい方もぜひ参考にしてみてください。
そもそもメルカリとは?
メルカリは、個人間で様々な商品を売り買いできるサービスです。
ラテン語で「商いする」という意味で、これは「マーケット(市場)」の語源にもなっている言葉だそうですね。
累計40億品以上(2024年9月)の商品が出品され、日本国内で毎月2000万人超の消費者に利用されています。流通総額は1兆円を超える(2024年6月期)ということですから、国内最大級のフリマアプリです。
もともとは20代〜30代の年齢層のユーザーが多かったものの、ここ数年では主婦層、ファミリー層、またシニア層のユーザーも増えてきています。

フリマアプリの名の通り、実際のフリーマーケットと同様に、出品者と購入希望者との間で値下げ交渉を行うことができます。2025年1月29日からは、オークション機能も追加されました。
また、出品者と購入者が住所や名前などの個人情報を教えない匿名での取引が可能です。ネット上で見ず知らずの人に個人情報を教えることはリスクも伴いますので、匿名での取引は安心ですね。
こういった工夫が、活発に利用されている要因の一つでしょう。
メルカリShopsとは?
メルカリshopsとは、「メルカリ」に法人として出店ができるサービスです。
2021年から開始されたサービスで、スマホでも、簡単にメルカリ内にネットショップを開設できます。
出品方法もメルカリと同様で、メルカリに慣れている方はなじみやすく、IT知識や経験がなくても簡単に設定が可能です。 月間2,000万人以上の利用者がいるメルカリの集客力を利用することができるため、新規出店したばかりでも月間利用者約2000万人との接点を得られます。
また、初期費用・月額費用が無料であるため、初心者でも安心で始められます。
特にハンドメイト作品など、今まで自分で販売をしてこなかった方にも出店しやすいのが特徴です。
メルカリとの違い
メルカリShopsも、メルカリに出店することになりますが、一体その違いは何でしょうか?

メルカリは「個人間取り引きで、家にある不用なもの等を手軽に売買できる」、メルカリShopsは「ネットショップを開設したい法人・個人事業主が利用できる」ということです。どの様な違いがあるか、具体的に見ていきます。
法人登録が可能
メルカリでの出品は個人が対象のため法人では登録できませんが、メルカリShopsでのショップ開設は法人、個人事業主、個人問わずにできます。ただし、出店審査があります。
商品登録・在庫管理が可能
メルカリでは商品を1点ずつ登録する必要があり、在庫管理にも対応していませんが、メルカリShopsでは商品ごとにサイズ・色・在庫数などの設定が可能で、CSVファイルで一括登録が可能です。
生鮮食品の販売OK
メルカリでは安全・衛生面から食品の出品について細かくルールが決められています。「購入者が購入後に消費(味)期限と食品表示を確認できる食品」でないと出品できないため、生鮮食品の販売が禁止されています。
一方のメルカリShopsでは、肉や魚、野菜といった生鮮食品も出品可能で、冷蔵・冷凍商品に対応した「メルカリクール便」を利用することができます。
ただし、お肉や魚などをネットで販売する場合、食品衛生に関する資格の取得や、営業許可などが必要ですので注意しましょう。

複数人での運営OK
メルカリでは「出品者1人につき1つのアカウント」と決められていますが、メルカリShopsでは複数人で1店舗のアカウントにログイン可能です。出品登録担当、発送担当など業務役割を分け、組織として運営できるようになっています。
値下げ交渉なし
メルカリではフリマアプリという位置づけからも、値下げ交渉が行われています。
一方、メルカリShopsでは、値下げ交渉する機能はありません。出品者側としては値下げ交渉に労力をかける必要が無くなり、売上利益も減らすことなく販売することが可能です。
タイムセールやクーポン配布など
メルカリShopsでは、メルカリには無いタイムセール機能やクーポン機能があり、販売促進活動として活用できます。
新商品を広めたい時や、季節商品の入れ替え時、また、フォロワーを増やす施策としても利用できます。
メルカリshopsのメリット

以上見てきたように、メルカリでは個人間取引が主でしたが、メルカリShopsでは、拡張したEC運営が可能となっています。
メルカリShopsであれば、メルカリという国内最大規模のマーケットにアプローチできます。また、メルカリの個人ユーザーが不用品を売って得た売上金を購入に回すというサイクルが生じるため、メルカリShopsが購入先として選ばれる可能性も高くなります。
メルカリShopsでのメリットを解説していきます。
出店手続き・運営も簡単
メルカリShopsの出店・運営はスマホもしくはパソコンで簡単に行うことができます。パソコン操作が苦手な方でも、スマホから簡単に操作できるので安心です。また、メルカリと出品作業の操作感が同じなため、メルカリ運営に慣れている人であればなおさらスムーズに出品できます。
固定費なし・月額費用が無料
メルカリShopsでは、出店料がゼロ円で毎月の固定費が発生しません。楽天市場やAmazonなどの主要モールに出店する場合、出店費用であったり、商品登録料金であったり名目は様々ですが、固定費用がある程度かかります。
特に売上見込みが立てられない事業者にとっては、固定費が大きな負担となってしまいますので、固定費が必要ないメルカリShopsは、小規模事業者や初めてネットショップに出店する人にはとても大きなメリットとなります。
メルカリの集客力を利用できる
開設したばかりのショップ、とくに自社ECサイトを運営する場合には、よほどブランド力がない限り、そのお店にたどり着いてもらうことが第一の関門です。お客様に訪問してもらえるように、広告を表示したり、SNS運用を行ったり、SEO対策をするなど、地道に集客施策を重ねていく必要があります。
メルカリShopsの場合、既に月間2,000万人が利用するメルカリに出店できるため、その集客力を利用した運営ができ、始めたばかりでもお客様の目に留まる可能性が高くなります。
メルカリshopsのデメリット
メリットだけではなく、デメリットも確認しておきましょう。
販売手数料率が高い
メルカリShopsの販売手数料は販売価格の10%です。個人事業主など、小規模のEC事業者の方の利用が多いBASEやSTORES、カラーミーショップが5~7%前後であることと比較すると、メルカリShopsの販売手数料は割高になっています。
しかし、BASEやSTORES、カラーミーショップなどはいわゆる「自社ECサイト」と呼ばれるASP型のサービスですので、実店舗で言えば個別の路面店のようなもの。集客は独自で行う必要があり、労力とコストが必要になります。
それに対してメルカリShopsは楽天市場やAmazonなどのようなモール型のサービスであり、ショッピングモールに入っているテナントのようなもの。メルカリShopsではメルカリからの集客力が期待できるため、単純にASP型のサービスと同列に比較できない面もあります。
競合との差別化が難しい
メルカリShopsはモール型のECサイトですので、自店舗以外の他のショップもたくさん出店しています。
集客面ではメルカリShopsの持つ力を利用できますが、競合ショップと同じ画面上に並んで商品が表示されるため、メルカリShops内での競争は当然あります。
特定商取引法、古物営業法の適用
メルカリでは氏名や住所といった出品者情報を公開せずに出品することができ、匿名配送も利用できるため、出品者側の匿名性を保つことができます。一方、メルカリShopsでは他のネットショップ同様に特定商取引法が適用され、運営者情報を登録する必要があります。
メルカリでの取引に慣れている方にとっては抵抗があるかもしれませんが、購入者側にとっては販売者の情報が明示されている方が信頼度が上がり、購入につながりやすくなるというメリットもあります。
また、メルカリでの不用品の個人売買とは異なり、中古品の販売には、古物営業法で定められている「古物商許可証」が必要になりますので、注意が必要です。古物営業法とは、窃盗やその他の犯罪を防ぐために定められた法律ですが、該当する古物を扱う場合は法律に則って許可証を取得する必要があります。

まとめ
メルカリShopsについて、メルカリとの違い、メリット、デメリットなどを考えてきましたが、いかがでしたでしょうか。
メルカリShopsの特徴を見ると、
・出店が簡単⇒パソコンなどのITに苦手意識がある方に適している
・固定費が必要ない⇒初めてネット販売にチャレンジする方に適している
・ターゲットが多い⇒お客様とのタッチポイントを増やしたい方、店舗拡大をしたい方に適している
などが挙げられます。
しかし、メリットもデメリットも、見方によっては逆になります。一つの見方をするのではなく、多角的に検討し判断することが大切です。
商材や運用形態により、適しているもの、適さないものもあるでしょう。
一概に良し悪しは決められるものではありませんが、何かお役に立てれば幸いです。
メルカリShopsへの出店について、具体的にお知りになりたい方は、こちらをご参照ください。
https://jp-news.mercari.com/mercari-shops/
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