ネットショップを運営する上で、商品の魅力的な写真や動画、説明文はもちろんですが、
その裏側では多様な商品の管理を効率的に行うための「商品コード」も非常に重要な役割を担っています。
「商品コード」とは、個々の商品に割り当てられる固有の識別番号や記号の組み合わせです。一見すると単なる数字や文字列に過ぎませんが、商品の特定、在庫管理、受注処理、顧客サポートなど、ネットショップ運営のあらゆる側面に深く関わってきます。
目次
■商品コードの役割
商品コードは、人間が理解しやすい商品名とは異なり、システムが商品を識別するための一意の識別子です。例えば、「おいしいコーヒー豆」という商品名だけでは、同じような商品が複数ある場合に区別がつきません。しかし、「CFB001」のような商品コードがあれば、間違いなく特定の「おいしいコーヒー豆」を指し示すことができます。
具体的な役割としては、以下のようなものが挙げられます。
正確に商品を特定
多くの商品の中から、目的の商品を迅速かつ正確に特定することができます。
効率的な在庫管理
数百、数千、あるいはそれ以上の商品を扱うネットショップにとって、在庫の管理は複雑で時間のかかる業務の1つといえます。商品コードが適切に設定されていれば、商品の入出荷、棚卸し、返品処理などがシステム的に管理できるようになるため、格段にスムーズになります。どの商品が、いつ、どれだけ動いたのかを正確に把握できることで、過剰在庫によるコスト増や欠品のリスクを最小限に抑えることができます。
スムーズな受注処理
注文が入った際、商品コードを基にピッキングリストを作成し、発送準備を効率的に進めることができます。例えば、「黒のMサイズのTシャツ」という曖昧な情報ではなく、「T-SHIRT-BLK-M-001」のような固有のコードで商品を識別することで、ピッキングミスや誤発送のリスクを大幅に削減できます。
特に物理的な在庫を扱う場合、商品コードをバーコードとして印刷し、スキャナーで読み取ることで、より高速かつ正確な管理が可能になります。
データ分析と改善
どの商品がどれだけ売れているか、どの商品が人気がないのか、季節ごとのトレンドは何か、特定のプロモーションの効果はどうだったかなど、商品コードと販売データを紐付けることで詳細な集計、分析が可能になります。この分析結果は、売れ筋商品の再発注計画、死に筋商品の処分、新たな商品ラインナップの検討など、商品開発や仕入れ計画、マーケティング戦略の立案に役立ちます。
■ 商品コードの種類
商品コードには、大きく分けて以下のような種類があります。
独自のコード
自分で自由に決めることができるコードです。例えば、カテゴリや仕入れ先、色、サイズなどを組み合わせたコードなどが考えられます。
既存の標準コード
バーコードなどでよく見かけるJANコード(EANコード)や、書籍で使われるわれるISBNコード、雑誌で使われるISSNコードなどがこれにあたります。これらは国際的に標準化されており、POSシステムや物流システムなど、外部のシステムと連携する際に非常に便利です。
■商品コード設定のポイント
最初にどのようなコード体系にするかを慎重に検討することが、後の運用負荷を大きく左右します。既存のシステム(ECカート、在庫管理システムなど)との連携も考慮に入れましょう。意外と多いケースで、ECサイト毎に同じ商品で異なる商品コードを設定してしまい、後々周辺サービスとの連携がスムーズに進まないということがあります。後で修正することは時間も労力もかなり必要になるため、初期の設計はとても重要です。
いくつかポイントになる点を挙げてみます。
一意性
最も重要です。同じコードが複数の商品に割り当てられることがないよう、必ずユニークなコードにしましょう。
規則性
特定のルールに基づいたコード体系は、人間にとってもシステム的にも理解しやすくなります。
例えば、カテゴリ、色、サイズなどの情報をコードの一部に含めると、コードを見ただけで直観的に商品の特徴が把わかりやすく、管理もしやすくなります。
例:「黒のMサイズのTシャツ」→「T-SHIRT-BLK-M-001」
拡張性
色やサイズの種類が多い商品を扱う場合はもちろんですが、将来的に商品数が増えたり、新しいカテゴリが追加されたりすることを想定し、コードの桁数やルールに余裕を持たせましょう。
視認性と入力しやすさ
人間が入力しなければならない場合は、大文字・小文字の区別を少なくしたり、数字と記号の組み合わせに工夫を凝らすなど、視認性と入力しやすさを考慮しましょう。
長すぎるコードは入力ミスを誘発しやすく、データベースの容量も無駄に消費します。
必要十分な情報を含みつつ、可能な限り簡潔に保つことが望ましいです。
■まとめ
商品コードは、ネットショップ運営の基盤を支える「縁の下の力持ち」です。単なる識別子としてではなく、在庫管理、受注処理、そしてデータ分析という多岐にわたる業務の効率化と正確性向上に貢献します。適切な商品コードの導入と運用は、顧客体験の向上とビジネスの持続的な成長に直結する重要な投資と言えるでしょう。
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